TRANSCREATION BLOG

  • 小塚 泰彦

ヴィーガンのためのカツ

最終更新: 2018年7月8日

ロンドンで暮らしていて私が最も行かない種類のレストランは日本食です。


近年よく知られたところですが、ロンドンでは味のクオリティの高いレストランがかなり増えて、一昔前の「イギリスは食事が不味い」というのはもはや迷信となっています。


しかしそれでも、日本食は難しい。質の良い食材と料理人の調達、そしてそもそも「水」が違うことは決定的です。よほどの高級店でも、日本の日本食に馴染んだ舌には、その再現は期待できません。


そんなロンドンにおける悪名高いジャパニーズレストランチェーンがwagamamaです。香港出身のAlan Yauによって始められた経営資本も経営者も日本とは関係のないイギリス発祥のレストラン。味はともあれ成功しています。


最近wagamamaの前を通ったら、新しい看板が出ていました。


vegatsu


ヴェガツ???


その下に"new vegan katsu curry"と書いてあり、ヴィーガンのためのカツカレーであることがわかりました。


ヴィーガンのためですから「ヴェガツ」ではなく「ヴィーガツ」と読んでほしいのでしょう。


明太子をニューヨークで爆発的に売った男の話で書きましたが、明太子を直訳的に"Cod roe(タラの卵)"と表記したものを"HAKATA Spicy caviar"と変えたことで、明太子がニューヨーカーに好意的に受け入れられました。


明太子の事例は、"HAKATA Spicy caviar"という言葉が、明太子とニューヨーカーの間に「新しい共感」を生み出した。


この場合は、カツカレーとヴィーガンの間に「新しい共感」を見出さなくてはなりません。


果たして、vegatsuはどうでしょう。


ロンドンのヴィーガンたちが熱狂的に、あるいは少なくとも好意的にカツカレーを食べたいと思えるポイントを言語化する作業はなかなか難しいものです。


このような事例は世界中のあらゆるところで枚挙にいとまがありません。このブログでは、良質なトランスクリエーションの事例とそうでないものとを集めてご紹介していきます。


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#トランスクリエーション #wagamama #vegatsu #katsucurry





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